杉蔵さん

ザッピングをしていたら、杉蔵さんのライブを放映している番組がありました。もう寝ようかと思うような時間だったのですが、思わず見てしまいました。友人の影響で高校生の時はルナシーのライブに行っていたものです。
番組中の杉蔵さんのインタビューを聞いたり、ライブ映像を見たりしていて、胸が苦しくなってしまいました。高校時代は、杉蔵さんのプロ根性というか、信念というか、ストイックさが好きだったのですが、杉蔵さんのそういう部分はさらに進化していました。さらに研ぎ澄まされ、危うい感じさえしました。
なぜ、胸が苦しくなったり、そんなふうに感じたりしたのか。考えてみて、「余分なものをそぎ落とし、できることをする」ことでさらに高められた杉蔵さんの音は、一種の宗教音楽のようで、娯楽まみれの俗世にいる私には辛かったのではないだろうか、という解釈に至りました。何というか、杉蔵さんは一層別次元の人となっていたのです。
最近、クラシックやさだまさしやヒット曲をボサノバっぽくカバーしたものもよく聞いています。バンドのライブもいいけれども、さだまさしのコンサートも楽しそうだ、などと思ったりしています。歳をとると音楽の好みも変わってくるものなのですね。