さんじょう

文章を練るのにふさわしい場所として、「三上」というがあるということを教えてもらいました。「馬上(ばじょう)」「枕上(ちんじょう)」「厠上(しじょう)」、この三つがその場所です。くだいて言えば、馬に乗ってる時(現代でいうなら電車に乗ってる時でしょうか)、ねそべってる時、トイレに入っている時です。
昨年の9月から行き始めた新しい職場は、電車で1時間ちょっとかかる所にあります。最初は、ラッシュにまいってしまっていたのですが、電車の読書は大変はかどることを発見しました。なんと、「馬上」は文章を練るだけでなく、読書をするのにも適切な場所だったのです。
最近、『読み上手・書き上手』という本を読みました。書くことと読むことは表裏一体で、きちんと読解ができないと、正しく書く力も養えない。だから、書き上手になるためには、まず読書量を増やしましょうということが導入に書いてありました。
「馬上」の他にも、ねっころがっての読書、トイレの読書も、なんだか妙に集中してしまいます。読むことと書くことが密接な関わりを持っているのですから、「三上」が文章を練るのにふさわしい場所であるとともに、読書にもふさわしい場所であることにも納得です。