日本語 表と裏

「あいまいな言葉」、とりわけ「日本語本来のヤマト言葉で、しかも私たちがいまも日常会話のなかでひんぱんに使っている慣用句」「たとえば、「よろしく」とか、「やっぱり」とか、「どうせ」といった表現を再検討した本。読みやすいうえにためになって非常によい。
「虫がいい」ということについての話が好き。

日本人の体内には何匹かの不思議な「虫」が棲んでおり、日本人はいつでもその「虫」につき動かされ、「虫」の命じるままに生きているらしい。

虫の知らせ、とか、虫唾が走る、とか、虫の居所が悪い、とかの「虫」のこと。私の「虫」の直観力もなかなか良いものをもっているのだけれども、最近、勉強の方で働いてくれない。「神頼み」ならぬ「虫頼み」。あんまり「虫」に頼ってはいけないのだけれども、ひらめきがほしい……。

そういえば、夢に昔の彼が出てきた。イヤだと言っているのにしつこくつきまとってきて、かなり辟易した夢。目覚めは悪いし、しばらくぐったり。こんな夢を見たのが誕生日の夜だったことを思うと、この夢を私に見させたのは「虫」のせいなのかもしれない。